性格と恋愛
恋愛において、自分にないものに惹かれるとうことはよくあります。
そこで、“自分にないものとは何か”について少し考えてみましょう。
意外に思われるかも知れませんが、生まれつきの性格というものは、ほぼ存在しません。生まれつき裸体や排泄行為を隠す習慣がないのと同様です。性格はほぼ“後天的”なものなのです。そして性格は通常、引き算で形成されています。生まれる前の心には欠けたところがなく“真ん丸”です。したがって特徴、つまり性格(刺激に対する一定の反応パターン)はありません。生まれてから成長するに従って、色々なところが削り取られて性格が生じるのです。
そして自分の失われてしまった部分、例えば“楽天的”“悲観的”“几帳面”“奔放”…etcを異性に発見した時に思慕の感情が生じることがあります。いわゆる“恋に落ちる”というやつです。
しかしながら、自分の中に、ナゼその性質(例えば…etcのこと)が失われているかというと、それを否定する価値観ができあがっているからです。この価値観によって、その性質が抑制されているのです。そして通常内側に向かって自分の感情を抑制している価値観が、突然恋愛相手に向かうことがあります。このことは1度や2度は必ず起こります。そうするとケンカになったり、“恋が冷める”ということが起こったりします。
恋愛経験でヒトが成長するのは、自分自身を見直す機会になっているからだと思います。